実務ノウハウ

放課後等デイサービス|児童支援思考術①

あなたの塾Findの森佑真です。今回は「こどもとの付き合い方」を改善していくヒントになるお話をします。

こどもとよりうまく付き合っていくためには、その子がどのような思考パターンを用いて生活しているかを見極めることが重要です。

今回は3つに分けて考えてみます。

①記憶優位タイプ

写真的に記憶をしたりすることや、模倣することは得意でそれを真似することで見かけ状の課題をクリアしていくタイプ。

強み:パズルなどが得意。しかし、ピースの形を把握しているわけではなく、完成図を記憶して作り上げていく。記憶することが得意なので、パターンに当てはめて解き進めることができる算数の計算問題など習得するのは得意なケースが多い。

課題:記憶をする能力が長けている分、本質的な概念や言語的理解が苦手なことがあります。これは、視覚優位であるため聴覚からの情報を取り入れにくい側面などが絡んでくることも珍しくありません。

 

②視覚優位タイプ

模倣することはもちろん得意であるとともに、創造する力も持ち合わせているタイプ。記憶力のみではなく、見たものを自分で創造して理屈的に落とし込むことが多い。

強み:レゴなどの創作が大好きで、自分のアイデアを次々生み出すことができる。ただし、既成のものを作るより自分の気持ち良い形を好む傾向にあり、ただ模倣するだけの作業に興味が湧かないことも。

課題:口頭での指示が伝わりにくい。端的な説明を必要とすることがある。理屈でわからないことに対して拒否反応が強い。

 

③聴覚優位タイプ

耳からの情報の方が自分の中に落とし込めるタイプ。絵本を読んでもらうことで言語を習得していくなどの強みがある。しかし過敏すぎるが故に、少しの物音にも反応してしまい、集中力が落ちやすい面もある。文字を書いたり、制作をすることに関心が低く、音楽や一定のリズムを発する機械などに興味を持ちやすい。

強み:社会性に長けており、とにかく誰かに自分の話を聞いて欲しい。また、周りの子どもたちの世話をしたくなるケースもある。

課題:空間認知能力が低いことが多く、文字練習に苦戦して、勉強が楽しくないと感じてしまいがちである。せっかくたくさんの言語を習得しても、それを文字起こしできなかったり、文字を捉えるのが苦手で読書に抵抗感を持つ子どもが多い。

 

まとめ

今回は、子どもの思考パターンにフォーカスしてきました。
これはASD・ADHD・LD等の診断名と関連している内容かもしれませんが、
ASDだから〜、ADHDだから〜、というタイプわけではありません。

大きく3つに分けて一体どのタイプに属している子どもなのかを、なるべく瞬時に見抜くことで子どもにとってストレスなく関わることができるようになります。

当然、どれか一つに収まる子どももいれば、複数のタイプに当てはまる子どももいるので、複合的に捉えて関わる意識が大切です。

また、一度に異なるタイプの子どもと接する場合には、そのことをしっかり念頭に入れた上で、対応をシミュレーションすることが重要です。それぞれのタイプの子どもたちの強みを引き出しつつ、子どもたち同士で切磋琢磨して活動してくれるよう計算をして関わることが理想的です。

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